『あの日、僕らの命はトイレットペーパーよりも軽かった』

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『あの日、僕らの命はトイレットペーパーよりも軽かった』

このドラマの撮影(オーストラリアロケ部分の撮影)は、実際に事件のおこった「カウラ」で行いました。
収容所跡地、日本人墓地など事件と関係の深い実在の場所での撮影が多かったのですが、ドラマの内容に共感を得て貰えたこともあり、カウラ市の全面協力の下、撮影を行うことが出来ました。

撮影が行われた4月のカウラは初秋。
内陸ということもあり朝晩の冷え込みと日中の寒暖差は大きく、また乾いた風も一日中吹いているので、撮影スタッフの方達、俳優の方達も体力勝負の現場でもありました。
しかし、晴天には恵まれたので、オーストラリアの大きな大地と広い空が十分に活かされたと思います。
オーストラリアロケ部分の見所のひとつは、ドラマの導入部分のカウラへ向かうドライビングシーンではないかと思います。
ドラマではとても自然に放送されていますが、これらのロケーションのロケハン、撮影は大変なものでした。
カウラ周辺の景色の美しいロケーションをくまなく探し、撮影許可の為の「道路ロケハン」もその為だけに行い、牽引撮影では全面通行止めを行ったり、ロケーションを次から次へと移動しながらの撮影でした。
(もはやカウラ周辺のロケーションマネージャーレベルです)
ドライビングシーンはカウラ市の協力に加え、シドニーの優秀なグリップチームを起用しての万全な撮影の下、単なる「風景」ではなく、監督の「こだわりのあるロケーション」を撮影したので、非常にオーストラリアらしさ、カウラらしさが満載のロケーションです!
また、ドラマの中でオーストラリア軍、日本人捕虜が着ている軍服は、年代物の本物(一部レプリカ)。
これらは昨年末よりメルボルンにある軍服専門業者に依頼したもので(衣装打合せもメルボルンにて行いました)、ドラマによりリアリティを加えることが出来たと思います。
今回、オーストラリアと日本の間で起こった歴史ある出来事を題材としたドラマに参加出来たことは、単に作品をコーディネートしたということだけに留まらない、達成感と充実感がありました。
DVD化もされる様です。是非そちらもご覧になって下さい。
http://www.ntv.co.jp/cowra/